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>Top  > 作品  >森田療法ビデオ全集 第4巻 悩める人への 生きるヒント 精神科医 阿部亨

 

MT4

森田療法は
人生の空白期間を作らない


“ミスター森田療法”と呼ばれる精神科医
阿部 亨(元 高良興生院・院長)。
  50年以上の臨床家人生を振り返り、
悩める人への生きるヒントを語り尽くす93分。







解説

 ミスター森田療法による“生きるヒント”
 神経症(不安障害、神経症性障害)に対する精神療法である森田療法。その創始者である森田正馬の後継者、高良武久医師により開設されたのが、森田療法の専門病院 高良興生院でした(1995年に閉院)。
 高良興生院で40年に渡って院長を務めたのが、精神科医 阿部 亨です。
 森田正馬→高良武久→阿部 亨という、森田正馬から続く直系の弟子にあたる阿部は、森田療法を強化、補完し、現代日本に定着させた功労者といえます。
  ある精神科医は、阿部のことを敬意を込めてこう呼びます。 “ミスター森田療法”。

 往年の“講話”が甦る 
 高良興生院では、治療者が入院患者に向けて話す“講話”が、治療の一環として行われていました。もちろん阿部も講話を定期的に行い、その優しく分かりやすい話は、入院患者に好評を博していました。
 「森田療法は、人生の空白期間を作らない」阿部はそう力説します。
  症状を治してから生活をするのではなく、症状を持ちながら生活すれば、治癒は自然にやってくる。
 このDVDは、そんな阿部が、神経症に悩む人たちに語りかける“生きるヒント”集です。その内容は、
「神経症と森田療法」
「普通神経症(身体表現性自律神経機能障害など)」
「不安神経症(パニック障害など)」
「強迫神経症(強迫性障害)」
「対人恐怖症(社交不安障害)」
「心の性質」
「治癒」
  など多岐にわたります。
  それぞれについて具体的な臨床例などを挙げ、悩みの中にある人にとっての “生きる道しるべ”を語りかけます。


ポーズ



内容

DVDで話されるトピックスは、以下の通りです。


はじめに
    ・文章による解説
             

1)神経症(不安障害・神経症性障害)と森田療法
    ・文章による解説
    ・神経症とは何か?
       神経症 診断の条件
       神経症のからくり
    ・森田療法の特徴

                          

2)普通神経症(身体表現性自律神経機能障害・身体化障害・心気障害など)
    ・文章による解説
    ・普通神経症について
    ・不眠症について
    ・職業性痙攣について
    ・書痙について
    ・胃腸神経症について
    ・治癒について
    ・ 生活の仕方


            

3)不安神経症(パニック障害・全般性不安障害)
    ・文章による解説
    ・性格について
    ・発病の経緯
    ・3大症状
    ・発病までの経緯と特徴
    ・生活の仕方
    ・2つのタイプ
    ・ある治癒例
    ・生活の仕方

                          

4)強迫神経症(強迫性障害)
    ・文章による解説
    ・強迫行為・禁止の根本原因
    ・2つのタイプ
    ・ある治癒例
    ・人を巻き込む例
    ・治療目標の設定
    ・治療目標の修正
    ・生活の仕方

            

5)対人恐怖症(社交不安障害・社会恐怖・社会不安障害など)
    ・文章による解説
   ・症状の変遷
   ・関係念慮
   ・治療の第一段階
   ・治療の第二段階
   ・治療の第三段階
   ・自己主張と他者配慮
   ・不安の実態
   ・生活の仕方
   ・特性と傾向
                          

6)心の傾向
    ・文章による解説
   ・劣等感
   ・何事にも動じない強い自分になりたい
   ・完全にやりたい
   ・優柔不断をどうにかしたい
   ・神経質という性格
   ・頭ではわかるけどできない

             

7)治癒
    ・文章による解説
    ・治った気がしない
    ・治癒とは?
    ・患者さんの傾向

8)最後に
    ・Now and Here
    ・森田療法の本質と人間

                          


        プロフィール
                      Abe
阿部 亨
                       (精神科医)



1925年 7月    東京生まれ
1944年 4月      東京慈恵会医科大学・予科・入学
1951年 3月      東京慈恵会医科大学・予科(学部)・卒業
1952年 4月      東京慈恵会医科大学・精神科に入局
                 慈恵医大学附属病院勤務(インターン)
                 横浜家庭裁判所・医務室・厚生技官
1955年 9月     高良興生院・院長に就任
1995年 6月     高良興生院・閉院
         森田療法クリニック・開設
2013年 5月      森田療法クリニック・閉院
                      診療から引退。
2016年10月  「森田療法ビデオ全集 第4巻 悩める人への 生きるヒント 精神科医         阿部 亨」
出演

         

                                   
                    


批評記事

 

NPO法人 生活の発見会  発行
「生活の発見」
2017年3月号

クリックすると拡大します。





クレジット


出演:    阿部 亨

聞き手:   足立美知子
       野中 剛
収録:    2016年6月23日
       有限会社ランドスケープ

企画:    足立美知子
       野中 剛
製作:    有限会社ランドスケープ
製作管理:  足立美知子
撮影・編集: 野中 剛
音楽:    HURT RECORD
写真資料:  三島森田病院・森田正馬記念館
       高良興生院・森田療法関連資料保存会

解説文章:  野中 剛
       阿部 亨
協力:    高良興生院・森田療法関連資料保存会
       丸山 晋
       明念倫子
監督:    野中 剛 

DVD / 16:9 / カラー / ステレオ / 90分 / 定価:4,800円(税抜)
2016年度作品

 





森田正馬
もりた しょうま


(1874〜1938)

日本の精神科医

 1874年高知県生まれ。東京帝国大学医学部を卒業。1938年、東京慈恵会医科大学名誉教授。自宅を開放して神経症患者の家庭療法的治療を行う。森田療法を確立させたのは、この自宅を開放した診療所による実践経験が大きい。
 もともと自身も神経症体験を青年期に持っており、その経験が、療法や患者への接し方に大きく反映している。
 当時の精神医学界は、心の病気の原因を脳や神経などの身体によるもの(身体因)とすることが世界的な動向であった。しかし森田はこれを、心によるもの(心因)とし、世界の様々な療法を参考にしながら、森田療法を創始した。
 当時の森田療法は、鍛錬療法、不問療法などと呼ばれ、医学会の中で異端視されていた。しかし、森田は自身の論文に何度も修正を加えながら、約20年かけて森田療法を確立させた。
 1938年、肺炎のため64歳で死去。


森田療法
 
 
森田正馬によって1919年に創始された日本独自の精神療法。「神経質(神経症)に対する特殊療法」と森田自身が呼んだように、主に神経症の治療のために用いられる精神療法。最近では、治療対象をうつ病など、その範囲を広める試みも行われています。
 森田療法では神経症による不安や死の恐怖を、人間としての自然な感情であり、よりよく生きようとする欲望(生の欲望)の反映だと解釈します。そして治療目標を、症状の除去ではなく、不安や葛藤のある、あるがままの自分を受容し、不安や葛藤を持ちながらでも、現実生活ができることとします。
 そのために入院療法では、家庭的空間の中で「臥褥」「作業」を行います。
 本来、森田療法は入院療法から始まりましたが、時代の流れの中で入院施設が減少していき、現在では外来療法が主となっています。外来療法で患者さんは、治療者のアドバイスを実生活で実践し、その結果を外来面接の場に持ち帰り治療者と吟味し、アドバイスを受け、再び実生活の場での実践を試みていきます。



神経症(不安障害、神経症性障害)

 神経症(不安障害、神経症性障害)とは、心身に対する健康で当たり前な感情や感覚を、病的なものとして受け止め、必要以上に強く不安、恐怖する、心身の機能障害です。
 森田正馬はそれを「神経質」と呼び、後継者の高良は「神経質症」と名付けました。その後それは「神経症」と呼ばれるようになり、一般にはノイローゼとも呼ばれています。
  近年の日本の精神科臨床では、診断基準「ICD」と「DSM」が標準となり、「神経症」という診断名は使用されなくなりました。「不安障害」や「神経症性障害」という診断名になっています。
 「ICD」と「DSM」は、ヨーロッパとアメリカで創始され、診断と治療の合理化と国際統一化を目的とした国際的診断基準です。 ですが、患者さんの悩みの本質にそぐわない、診断名が変わることにより治療法や処方薬が容易に変わってしまうという批判の声も一部にあります。 また心の病気の病理解釈、診断名は、今後の医学の進歩や時代の変化によって変わっていく可能性も充分にあります。
  それを踏まえ本DVDは、あえて森田学派による病理解釈、診断分類に基づいて構成されています。

 森田は神経症を以下のように大別しました(森田学派による診断分類)。

 1) 固有(普通)神経質 (症):
   不眠症、頭痛・頭重、めまい、耳鳴り、感覚異常、疲労亢進、脱力感、
   能率減退、胃腸神経症、書痙、記憶不良 など。

 2)発作性神経症:
   心悸亢進発作、不安発作、呼吸困難発作 など。

 3)強迫観念症:
   対人(赤面・視線・正視・表情 等)恐怖、不潔恐怖、確認恐怖、縁起恐怖、
   読書恐怖、雑念恐怖、不完全恐怖、罪悪恐怖、吃音恐怖 など。


「ICD」や「DSM」における診断分類「パニック障害」は、「2)発作性神経症」に分類され、「社交不安障害」「社会不安障害」「強迫性障害」「広場恐怖」 は、「3)強迫観念症」に分類されます。